【体験談】実際に育休を取得したパパが感じたメリット・デメリットまとめ
徐々に浸透してきた、パパの育休。
それでも取得率はまだ低く、育休を取るべきか悩んでいるパパは多いと思います。
育休を取ったことのあるパパ自体が少なく、パパ友と呼べるような関係のパパも少ないなかで、情報収集するのは至難の業ですよね。
そこで今回は、実際に育休を取った筆者の体験談を、発信したいと思います。
こんな人は必読
- 育休の体験談を読みたい
- まずはざっくりと理解したい
- 妻のことが心配
- 実家のサポートが受けにくい環境
結論から言うと、筆者は育休を取って良かったと思っています。
ただし、いくつかのデメリットもあるので、デメリット→メリットの順に、詳しく解説していきます。
目次
デメリット1:給料が減る
何となくのイメージだけでは不十分で、ここは詳しく理解しておきたいところ。
月給、賞与、社会保険料、それぞれに影響があります。
影響1:月給
会社からの給料が0になります。
その代わりに受け取る育児休業給付金について、触れていきます。
ざっくり解説
最初の6ヶ月は月給の67%(上限額301,902円)、次の6ヶ月は月給の50%(上限額225,300円)がもらえる。上限額は執筆時現在のため、最新情報を要チェック。会社員であれば、通常は会社を通して手続きする。2ヶ月に1度、2ヶ月分まとめて給付となる。
パパの給料が2/3や1/2に減るのは、家計へのインパクトがありますよね。
筆者は月給へのインパクトは事前に調べていましたが、把握しきれていなかったのが次で説明する「賞与」です。
影響2:賞与
賞与が支給された日のことは今でも覚えています。
支給額がいつもより少なくてビックリ。なぜ?
- 育休を取ったため査定がマイナスされた
- パフォーマンスが低いとみなされた
- 何か控除項目に影響があり、手取額が減った
この辺りを疑いましたが、正しくは「賞与の計算期間によるもの」でした。
たとえば、1月から6月まで働いた場合に夏のボーナスが60万円、ただし5月から育休取得というケースで考えてみます。
このとき、5月から育休を取っているので、働いていた期間は1月から4月の4ヶ月となり、ボーナスは40万円(=60万円×4/6)となってしまうのです。
影響3:社会保険料
最後に説明するのは、社会保険料への影響です。
こちらは、月給や賞与が減るのとは違い、プラスの効果をもたらす「社会保険料の免除」です。
ざっくり解説
育休「開始月」から「終了前月」まで、社会保険料が免除となる。社会保険料は年収の約15%と言われており、かなりのウエイトを占める。こちらも通常は会社を通して手続きする。
たとえば、4/30から育休を開始した場合、4/29まで働いた給料がもらえます。
このとき、通常であれば社会保険料として約15%がひかれた額がもらえますが、4/30から育休を開始したことで4月の社会保険料が免除となり、満額の給料がもらえることになります。
育休の開始日をなんとなく月初に設定するのではなく、少し早めて月末に設定することができれば、社会保険料の面ではメリットがあります。
デメリット2:ママとパパの境界線が不明瞭になる
パパは外でお仕事、ママは家で…という昭和の姿とは180度違う家族のかたち。
わが家では、以下の変化がありました。
- 子どもがママの話を聞かない
- ママの減点方式
それぞれ解説していきます。
影響1:子どもがママの話を聞かない
100%育休のせい、というわけではないと思います。
ただ、個人的に思うことは「親が1人だけのほうがいい瞬間もある」ということです。
わが家の場合は、少なくともママが怒っているときには、パパはいないほうが効果的です。
ある日の出来事
ママ「○○をやめないなら、もうご飯作らないよ?」
子「パパご飯作ってー」
逃げ道はあったほうがいい、という育児本もあるので一概に言えませんが、少なくともわが家の場合は逃げ道が無いほうがいいと感じる瞬間があります。
影響2:ママの減点方式
育休をとることで、パパの家事力も育児力もパワーアップし、ママがパパに求めるハードルが高くなるのは仕方ないこと。
むしろ、ママが当たり前にやっていることを、パパが少し手伝うだけで褒めてもらえる、これが異常なのかもしれません。
ある日の出来事:
子どもに朝ごはんを食べさせ、子どものお弁当を作り、食器類を洗い終えてから妻を起こす。妻の第一声は「えっすごい」でも「こんなにやってくれてありがとう」でも無く、「今日ゴミの日なんだけど」。
なんと…
50M走を想像してみてください。
幼稚園児は走っただけで褒められ、成長とともに10秒、9秒、8秒…といったように、求められるハードルは自然と高くなっていくものです。
パパが成長している証ですが、少し寂しいものです。
デメリット3:職場の疎外感を感じる
これも職場によると思いますが、筆者の体験談を交えて紹介します。
影響1:職場の情報がストップ
支給品(パソコンや携帯)の返還、入館証や社員情報の権限停止、などが実施され、まるで退職したような気持ちになりました。
育休の間にサービス残業を強いるような職場では無かったため、しっかりと育休と向き合うことができたことには感謝しています。
ただ、その間の情報は完全にストップし、育休明けの職場復帰の際には、キャッチアップするための時間が必要でした。
影響2:職場復帰したくない気持ち
育休をとると、ふとこんな気持ちになる瞬間がありました。
「家族にとって自分の代わりはいないけど、職場には自分の代わりがいる」
この子たちのパパは自分だけ、でも部下にとって上司は自分じゃなくてもいい。
であれば、働く時間を減らして、家族の時間を増やしたい。
そう思ったことだけが理由ではないですが、結果的に時短勤務を選択するキッカケになりました。
時短勤務については、以下の記事にまとめていますので、もし良ければ読んでみてください。
ここまで、デメリットを紹介してきました。
デメリットばかり読んで、育休へのマイナスイメージが膨らんでしまったかもしれませんが、ここからはメリットを紹介していきます。
もう一度言いますが、筆者は育休をとって良かったと思っています。
メリット1:家事力と育児力が格段にアップする
皆さんの家事力と育児力はどれくらいでしょうか。
筆者は「母乳が出ない母親」くらいのレベルです。
たとえば妻が熱を出したら、朝から晩まで寝室でゆっくりさせてあげることができるレベルです。
子どもたちはもちろん、妻からもありがとうと言ってもらえる日々は、仕事で認められるのとはまた違う幸せな日々です。
ちなみに育休をとる前は、妻にいろいろ教えてもらいながら手伝うのが精一杯だったので、間違いなく育休のおかげで成長したのだと思います。
育児をするために休んでいるので当然かもしれません。
メリット2:家族に余裕がうまれる
ママは24時間365日ずっとママであり、寝ているときも子どもが動けばすぐ起きるほど、常にママをやっています。
たとえパパが何か手伝ったとして、その間ママをやめることなんてできませんよね。
わが家の場合は、パパは朝担当、ママは夜担当とわけているので、担当時間外は少しだけ休むことができているように思います。
どうしても筆者は睡眠不足になると色々なことに支障が出るので、別室で寝かせてもらっています。
そんなことができるのも、ギブアンドテイクの関係だからですよね。
メリット3:視野がひろがる
育児を手伝っていたパパから、育児を主体的にやるパパになって初めて、妻から見た景色に近い景色を見ることができるようになりました。
育児って大変、という漠然としたイメージではなく、なぜ妻が大変なのか身に染みてわかることで、妻の気持ちに少しだけ寄り添うことができるのではないかと思います。
喜ぶと思って家事育児を手伝ったのに、やり方が違うとかお願いしてないとか言われて、怒られた経験は無いでしょうか。
筆者もよく怒られて「せっかく手伝ってあげたのに」なんて思っていた時代もありますが、今は怒られることが減りました。
それは、本当に妻が求めていることがわかり、それを手伝うのではなく主体的に自らやっているからなのではないかと思います。
また、職場は自分がいなくても何とかなる、ということもわかります。
それなりに活躍していたつもりですが、筆者が育休をとっている間も会社は回っており、歯車には替えのパーツがいっぱいあることを理解します。
一方で、家族にとってパパの代わりはいない。
これを感じたとき、仕事を理由に家事育児をサボるのはやめようという気持ちが芽生えました。
家事育児を一生懸命やることで、子どもや妻に慕われて、仕事のやる気が出て…と良い循環が始まるといいですよね。
まとめ
いかがだったでしょうか。
実際に育休を取得した筆者が、パパ目線で感じたメリットとデメリットを紹介しました。
1つの体験談として、参考になれば嬉しいです。
育児に悩んだ時、オススメの本はこちら育休後は時短勤務に切り替えましたが、興味がある人は以下の記事も読んでみてください。
また、すべての記事はこちらにまとめています!